
【不動産市況レポート Vol.04】前橋市・高崎市|地価上昇でも「すべての物件が上がる」とは限らない
前橋市・高崎市の不動産市況|地価上昇でも「すべての物件が上がる」とは限らない
ピタットハウス前橋店ワンライフ|隔週・不動産市況レポート
2026年10月31日号/情報基準日:2026年10月27日
本記事は、公表資料をもとにした当社の意見の一つです。将来の価格や金利、個別物件の売却結果を保証するものではありません。情報基準日より後の発表は反映していません。
「地価が上がっているなら、自分の土地も高く売れるのではないか」「金利が上がると、不動産は売れなくなるのだろうか」。
不動産に関するニュースを見て、このように感じる方もいらっしゃると思います。
今回のテーマは、地価と金利のニュースを、ご自身の不動産の判断にどう生かすかです。前橋市・高崎市で売却・購入・資産の見直しを検討している方へ、公表された事実と当社の見方を分けてお伝えします。
1.群馬県の地価は平均で上昇。ただし、用途によって違いがあります
群馬県が2026年9月16日に公表した令和8年地価調査では、県内の全用途の対前年平均変動率はプラス0.2%となりました。
一方、用途別では、住宅地がマイナス0.2%、商業地がプラス0.9%です。
これらは群馬県全体の数値であり、前橋市・高崎市それぞれの平均値ではありません。また、すべての土地が同じ方向に動いているわけでもありません。
県の説明では、高崎市の生活利便性の高い中心部の住宅地や、前橋市・高崎市などの中心商業地で上昇傾向が示されています。
出典:群馬県「令和8年地価調査結果について」(2026年9月16日公表)。地価調査は2026年7月1日時点の価格を対象としています。
2.当社の見方:市全体の平均より「その場所が選ばれる理由」
当社では、平均値に加えて、その土地や建物が、どのような人に、どのような目的で選ばれるかを確認することが重要だと考えています。
住宅であれば、通勤や買い物の便利さ、駐車場、道路からの出入り、建物の状態など。店舗や事業用地であれば、商圏、視認性、搬入動線、事業に必要な広さなどが検討材料になります。
同じ町内でも、道路条件や土地の形、使い方の制約によって、購入を検討する方の評価は変わります。
「地域の地価が上がったから、以前の査定額に同じ割合を上乗せする」という方法だけでは、売却価格を判断しきれません。
公的な地価指標を参考にしながら、近隣の取引事例、現在の競合物件、個別の条件を合わせて確認することが大切です。
3.金利の変化は、買主の資金計画にも関わります
日本銀行は2026年9月18日、短期金利の指標となる無担保コールレートを1.25%程度で推移するよう促す方針を決定しました。
ただし、この数字が、そのまま住宅ローンや不動産投資向け融資の適用金利になるわけではありません。実際の借入条件は、金融機関、商品、審査内容などによって異なります。
また、政策金利と10年国債などの長期金利は別の指標です。ニュースの数字だけで、ご自身の借入金利や返済額を判断しないようにしましょう。
当社が売却を考える際に注目するのは、買主が「物件価格に加えて、借入費用や修繕費まで含めて購入できるか」という点です。
金利負担が増える場合、購入予算の見直しにつながる可能性があります。一方、立地や使い勝手などの条件が合う物件には、購入を検討する理由もあります。金利だけで、市場全体を一方向に判断することはできません。
出典:日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(2026年9月18日)。本記事には10月29・30日の金融政策決定会合の結果を含めていません。
4.収益物件は、表面利回りと一緒に「残るお金」を確認する
一棟アパートや賃貸マンション、商業ビルでは、売出価格と家賃収入から計算する表面利回りが、比較の入口になることがあります。
ただし、表面利回りだけでは、保有後の資金繰りは分かりません。
- 現在の入居状況と、実際に入っている賃料
- 管理費用、税金、保険などの維持費
- 設備交換や外壁・屋根などの修繕予定
- 借入条件と毎月の返済額
- 退去や空室が発生した場合の負担
例えば、見かけの利回りが高くても、購入後すぐに大きな修繕が必要であれば、その資金を別に準備する必要があります。
売主様にとっても、修繕履歴や収支資料を整えることは、買主が判断しやすくなる準備です。良い点と確認が必要な点の両方を説明できるようにしておきましょう。
5.当社が今後の市況を見るうえで注目する3つの仮説
ここからは、公表統計で確定した将来予測ではなく、当社が今後確認していきたい見方です。
仮説① 購入後の費用を見通せる物件は、比較検討しやすくなる
物件価格だけでなく、修繕や維持費、借入まで含めて考えると、必要な情報が整理された物件は購入計画を立てやすくなります。住宅でも収益物件でも、価格の説明とあわせて、状態や費用の説明が重要になると考えます。
仮説② 同じ市内でも、用途に合う立地かどうかで評価の差が出る
住宅、店舗、倉庫では、必要とされる立地条件が異なります。駅に近い、土地が広いといった特徴だけでなく、誰がどう使うと価値を感じるかを具体的に考える必要があります。
仮説③ 売却・保有・活用を比べる相談が、より大切になる
売却価格だけでなく、保有を続ける費用や将来の利用予定も整理すると、判断しやすくなります。複数物件をお持ちの場合は、一括して同じ方針にするのではなく、物件ごとの役割を確認することも一つの方法です。
6.売主様・買主様が、今できる準備
売却を検討している方へ
以前の査定から時間がたっている場合は、現在の条件で見直してみましょう。価格だけでなく、希望する売却時期、必要な手取り、販売前に確認すべき事項を整理することが大切です。
土地なら境界や利用条件、建物なら設備や修繕履歴、収益物件なら契約・収支資料など、分かる範囲で情報を集めておくと相談が進めやすくなります。
購入を検討している方へ
売出価格に加え、諸費用、修繕、毎月の返済、維持費を含めた予算を確認しましょう。金利や空室などの条件が変わった場合も、無理なく保有できるかを検討することが大切です。
「相場が上がりそうだから急ぐ」「下がるまで待つ」という判断だけでなく、ご自身の目的や必要な時期と照らし合わせて考えてみてください。
前橋市・高崎市の不動産を、個別の状況から考えます
不動産のニュースは、市場の方向を知る入口です。そこから、ご自身の土地や建物に当てはめて考えるためには、個別の確認が必要になります。
ピタットハウス前橋店ワンライフでは、住宅の売買、売却と賃貸を比較するW査定、収益物件、法人不動産、大型土地のご相談を承っています。
「自分の物件はいま、どう評価されるのか」「売るか、貸すか、保有を続けるかを比較したい」。そんな段階からお聞かせください。
前橋市・高崎市の不動産を、市況と物件の両方から確認し、ご希望に合う進め方を一緒に考えます。
参考資料
- 群馬県「令和8年地価調査結果について」(2026年9月16日公表)
- 日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(2026年9月18日公表)
※本記事は2026年10月27日時点で確認した公表資料に基づく当社の意見の一つです。公的な地価指標は個別物件の成約価格を保証するものではありません。仮説は将来の市場動向を断定するものではなく、融資条件や費用等は個別に確認が必要です。
