
相続税務調査に変化???

相続税調査の対象を「AIが選別がスタートするかも??」いよいよ来年開始???富裕層だけでなく、調査対象が拡大するかもしれません!!
相続税調査の対象をAIが選別する時代へ
富裕層だけでなく、一般家庭にも調査対象が広がる可能性があります
「相続税の税務調査は、財産を何億円も持っている富裕層だけが対象になる」
このように考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし、今後はその考え方が通用しなくなるかもしれません。
国税当局では、相続税申告の内容を分析し、税務調査の必要性が高い案件を絞り込むために、AIを活用する仕組みがすでに始まったとされています。
さらに、2026年9月には、国税庁の次世代基幹システム「KSK2」の稼働が予定されています。
これからは財産額の大きさだけではなく、
申告内容に不自然な点がないか
過去の所得と財産額が合っているか
預金の動きに不自然な点がないか
不動産や生命保険が正しく申告されているか
といった情報が、これまで以上に効率よく確認される時代になる可能性があります。
今回は、AIの活用によって相続税調査がどのように変わるのか、前橋市・高崎市で相続した実家や土地をお持ちの方にも分かりやすく解説します。
相続税調査の「AI選別」はすでに始まっています
一部では「相続税調査へのAI活用は来年から始まる」と紹介されていました。
しかし、現在の情報では、相続税申告の調査対象を絞り込むためのAI活用は、2025年7月から全国的に始まったとされています。
AIが税務調査そのものを行うわけではありません。
まずAIが申告書や関連データを分析し、申告漏れなどの可能性をスコア化します。その分析結果を参考にしながら、最終的には国税局や税務署の担当者が実際の調査対象を決める仕組みです。
つまり、AIは税務調査を行う調査官ではなく、調査する必要性が高い申告を探し出す役割を担うということです。
2026年9月には「KSK2」が稼働予定
さらに注目されているのが、国税庁の次世代基幹システムである「KSK2」です。
KSKとは、国税総合管理システムのことです。
国税庁では、現在のシステムを刷新し、2026年9月にKSK2を稼働させる予定とされています。国税庁のe-Tax関連ページでも、「KSK2対応版」の仕様書が公開されています。
KSK2の導入により、申告書のデジタル化や情報の一元的な管理が進み、税務調査に必要な情報を、より効率的に確認できるようになるとみられています。
これまでは担当者の経験や知識に頼る部分も大きかった調査対象の選定が、今後はデータ分析を活用した、より精度の高い選定へと変わっていく可能性があります。
なぜ富裕層以外も調査対象になる可能性があるのか
従来の相続税調査では、財産額の大きい人や海外資産を持つ人、会社経営者などが調査対象になりやすいと考えられてきました。
もちろん、今後も富裕層や海外資産を持つ人は、重点的な確認対象になると考えられます。
しかし、AIが重視するのは、単純な財産額の大きさだけではありません。
重要なのは、申告された数字に矛盾や不自然な点がないかということです。
たとえば、相続財産が数億円に達していない一般家庭でも、次のようなケースは注意が必要です。
亡くなる直前に多額の預金が引き出されている
被相続人が亡くなる直前に、預金口座から数百万円単位のお金が引き出されているケースです。
そのお金が葬儀費用や生活費として使われていれば、領収書や記録によって説明できる場合があります。
一方で、現金の保管場所や使い道が分からない場合、相続財産から漏れていないか確認を受ける可能性があります。
家族名義の預金がある
通帳の名義は子どもや孫でも、実際にお金を出した人や管理していた人が亡くなった親である場合、「名義預金」と判断されることがあります。
名義が家族になっているからといって、必ずしも相続財産から除外できるわけではありません。
生前贈与の記録が残っていない
「毎年、子どもにお金を渡していた」
「家族だから贈与契約書までは作っていない」
このようなケースも少なくありません。
贈与の時期、金額、受け取った人の認識、通帳の管理状況などによっては、本当に生前贈与が成立していたのか確認されることがあります。
不動産の申告内容に漏れがある
相続財産には、実家だけでなく、次のような不動産も含まれます。
使っていない山林
農地
共有名義の土地
貸している土地
私道の持分
遠方にある土地や建物
未登記の建物
家族が存在を把握していなかった不動産が、相続手続きの途中で見つかることもあります。
生命保険金を申告していない
死亡保険金は、民法上の遺産とは異なる扱いになることがありますが、相続税では「みなし相続財産」として課税対象になる場合があります。
死亡保険金には一定の非課税枠がありますが、「保険金だから相続税とは関係ない」と考えて申告から外してしまうことには注意が必要です。
AIはどのような情報を確認するのでしょうか
AIによる分析では、相続税の申告書だけを見るとは限りません。
報道や専門家による解説では、次のような情報との関連性が分析されるとされています。
過去の所得税申告
財産債務調書
預貯金や証券に関する情報
生命保険金の支払いに関する情報
不動産の所有状況
海外への送金や海外からの入金
金地金などの売却記録
過去の贈与税申告
こうした情報を組み合わせることで、
「過去の収入に比べて申告された財産が少なすぎないか」
「亡くなる前に財産が急激に減っていないか」
「家族名義へ不自然な資金移動がないか」
などを分析しやすくなると考えられます。
相続税の申告が必要ない家庭も安心とは限りません
相続税には基礎控除があります。
一般的には、相続財産が次の金額以下であれば、相続税が発生しない可能性があります。
3,000万円+600万円×法定相続人の数
たとえば、法定相続人が3人の場合、基礎控除額は4,800万円です。
ただし、ここで注意したいのは、相続財産の金額を家族だけで正確に把握することが難しい場合があることです。
特に不動産は、購入時の金額や固定資産税評価額をそのまま相続税評価額として使うとは限りません。
前橋市や高崎市でも、
自宅のほかに農地を所有している
昔購入した土地が残っている
親族と土地を共有している
貸家やアパートを所有している
土地の一部を駐車場として貸している
といったケースがあります。
本人や家族が「うちは基礎控除以下だろう」と考えていても、財産を整理してみると申告が必要になることもあります。
調査を必要以上に恐れる必要はありません
AIが使われると聞くと、
「少しでも間違えたら、すぐ税務調査になるのではないか」
と不安になる方もいるかもしれません。
しかし、AIの導入は、申告した人を無条件に疑う仕組みではありません。
また、AIが調査対象として候補を出したとしても、最終的な判断や実際の調査は人が行います。
大切なのは、AIに見つからないようにすることではなく、確認を受けても説明できるよう、正確に財産を整理しておくことです。
今から準備しておきたい5つのこと
1.所有している不動産を一覧にする
固定資産税の納税通知書、名寄帳、登記事項証明書などを確認し、所有している土地と建物を整理します。
自宅だけでなく、農地、山林、共有地、私道持分なども確認しましょう。
2.預貯金の動きを記録しておく
特に高齢になってからの多額の出金については、何に使ったのか記録を残しておくことが大切です。
領収書、振込明細、介護費用、医療費、リフォーム費用などの書類も保管しておきましょう。
3.家族名義の預金を確認する
子どもや孫の名義になっていても、誰がお金を出し、誰が通帳や印鑑を管理しているのかを整理します。
4.生前贈与の記録を残す
贈与を行う場合は、贈与契約書や振込記録を残し、受贈者本人が通帳を管理するなど、贈与の事実が分かる状態にしておくことが重要です。
5.早めに専門家へ相談する
相続税については税理士、相続登記については司法書士、不動産の評価や売却・賃貸については不動産会社など、それぞれの専門家に相談することが大切です。
相続が発生してから慌てるのではなく、親御様が元気なうちに財産の全体像を確認しておくことで、家族の負担を大きく減らせます。
相続した不動産を放置しないことも重要です
相続税の問題とは別に、相続した実家や土地をそのまま放置すると、さまざまな問題が発生します。
建物の老朽化
雑草や樹木の繁茂
近隣からの苦情
不法侵入や放火のリスク
固定資産税や管理費の負担
相続人が増えて売却が難しくなる
建物の状態が悪化して売却価格が下がる
相続した不動産は、必ずしもすぐ売却しなければならないわけではありません。
売却、賃貸、空き家管理、土地活用など、状況に応じた選択肢があります。
大切なのは、税金の申告だけでなく、相続後の不動産を今後どうするのかまで一緒に考えることです。
まとめ|AI時代だからこそ、正確な財産整理が重要です
相続税調査におけるAI活用は、「これから始まるかもしれない話」ではありません。
すでに相続税申告の分析にAIが活用され始めており、2026年9月には国税庁の次世代システム「KSK2」の稼働も予定されています。
今後は富裕層だけでなく、一般家庭についても、申告内容や預金の動き、不動産の所有状況などに不自然な点があれば、確認の対象になる可能性があります。
ただし、必要以上に怖がる必要はありません。
重要なのは、
「家族だから分かるだろう」
「昔のことだから記録がない」
「不動産は実家だけだと思う」
と曖昧にせず、財産と不動産の状況を早めに整理することです。
株式会社ワンライフ・ピタットハウス前橋店では、前橋市・高崎市を中心に、相続した実家、空き家、土地、アパートなどのご相談を承っています。
「相続した不動産を売るべきか、残すべきか」
「賃貸にできるのか」
「建物を解体した方がよいのか」
「空き家のまま管理してほしい」
といった不動産のお悩みを整理し、必要に応じて税理士や司法書士などの専門家と連携して対応いたします。
相続が発生してからではなく、相続前のご相談でも問題ありません。
まずは、ご家族が所有している不動産の状況を確認することから始めてみてはいかがでしょうか。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。個別の相続税額、申告の要否、税務上の判断については、税理士または管轄の税務署へご相談ください。
